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顧客事例 OlympusKeyMed - 医療機器を人間工学的に使いやすく 直感的な位置決め技術のモニタアーム

顧客事例 OlympusKeyMed - 医療機器を人間工学的に使いやすく 直感的な位置決め技術のモニタアーム

1970年にわずか4人の従業員で始まったオリンパス・キーメッド社は、その後世界をリードする医療用内視鏡機器専門企業に成長しました。医療技術の進歩や低侵襲医療に対するニーズの増

加から、オペ室での内視鏡手術が一般的に行なわれるようになり、同時にワークフローやシステム構成の改善が求められるようになりました。

課題

オリンパスは、WM-NP2 ワークステーションシリーズの開発にあたり、オリンパス・キーメッドはサウスコと提携し、人間工学的に使いやすく効率的なプラットフォームデザインを創り出しました。技術力に根ざした金物部品・アクセスハードウェアの世界的なパイオニアであるサウスコは、10年以上にわたりオリンパスに標準品を提供していましたが、サウスコが特許を取得した位置決め技術を搭載した新しいAVアームシリーズが、オリンパス製品に最新のモニタ取付を可能にしました。

Olympus KeyMed Display Arm

 

解決策

オリンパスのアームに対する精密な要件は、サウスコのこれまでの製品に比べて高い精巧さと複雑さを要する特注レベルものでした。サウスコの位置決め技術を用いたアームは、動きがブレず(ゼロ・ドリフト)にモニタを楽に動かすことができることから、AV-99-4を提案しました。これまで比類ない性能を持つAV-99-4は、サウスコが特許を持つ位置決め技術から生まれ、医療用モニタアームとして開発された製品です。同じ技術を用いることで、モニタの可動域を幅広く、重さを感じることなく動かせるアームの開発を実現しました。業界をリードするカウンターバランス(負荷相殺)機構を組み込むことでモニタに対する重力を相殺し、非常に重いモニタでも指先ひとつで操作できるようになりました。

アームが実現したワークステーションの大きな利点のひとつは、ユーザーの使いやすさと操作効率の向上です。マーク・ジャクソン氏は、「アームが実現したワークステーションの大きな利点のひとつは、ユーザーの使いやすさと操作効率の向上です。最新の位置制御技術はクランプを使わずにモニタ位置の調節や位置決めができるため、時間や労力の節約できるだけでなくアーム表面を清掃しやすくなりました。また、ゼロ・ドリフト機能は一度調節した位置をしっかりと保持します。」と話しました。

導入

オリンパスとサウスコのチームは6ヶ月間余りにわたり協働し、全ての要件を満たす企画設計とコンセプトの開発に取り組みました。両社のエンジニアはダイナミックな連携し、コンセプトから臨床環境での検証を経た試作品発表に至るまで、綿密で革新的なデザインを生み出しました。サウスコは「オリンパス・アーム」の製造にあたり、世界中の製造業とサウスコの操業生産技術をベストバランスで構築した体制を整えました。サウスコでは、先行製品品質計画(APQP)製品開発プロセスを用い、製品開発や上市の全ての局面で期限内、予算内かつ高水準で行うよう管理しています。オリンパス向け製品の組み立ては、サウスコのイギリス工場施設内に特設した専用の「オリンパス・セル」にて行われています。現在、「オリンパス・セル」はサウスコのヘルスケア製品製造における世界的なベンチマークとして活用されています。

結果

マーク・ジャクソン氏は、「新しい液晶モニタアームは、ワークステーションの利点となる機能として高く評価されています。内視鏡プロセスに品質向上と効率性を提供することでワークステーションシステムの価値を高めることができました。」と話しました。ワークステーションのモニタは、効率性や機能性を損なうことなく個々の医療処置やユーザーの必要に応じて簡単に位置を調節できるようになりました。ジャクソン氏は、「オリンパスは信頼のブランドです。新しいワークステーションのモニタアームの設計はサウスコの貢献によるもので、当社のブランドにふさわしい製品を作ることができました。今プロジェクトのあらゆる局面は満足できるものでした。次の機会を楽しみにしています。」と話しました。

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