航空機客室の安全・セキュリティを強化する電子錠システム

電子式のロック機構は、物理的な機械式ラッチに電子インテリジェンスを付加し、一体化した効率性の高いセキュリティソリューションで、航空機客室のアクセス性と制御管理性を向上します

軽量な合成材料および合金や、小型軽量のラップトップやタブレットといった技術の普及に伴い、航空機客室の座席、照明器具や内装パネルは技術的に進歩しています。また航空機メーカーでは、これらの新しい技術を活用した安全性・セキュリティの向上を目指しています。

客室の内装に新たな設計が取り入れられる一方で、新しい技術を活用した航空機のアクセス制御についても検討が始まっています。これは航空機の制御システムに電子式のロックやラッチをネットワークとして組み込み、機内のさまざまな機器のセキュリティを強化するというものです。電子アクセスソリューションを機内設備に組み込むことで、機能性の向上と機体の軽量化に加え、乗客や乗員の安全性を高めることができます。

電子アクセスの利点とは?

電子ロックは、遠隔アクセスや制御など従来の機械式システムを超える高い信頼性とセキュリティ性を備えたラッチングを可能にします。電子機械式ロックもしくはラッチ、アクセス制御または入力装置と、遠隔監視機能で構成される電子アクセスソリューションは、航空機の制御システムと機内セキュリティシステムを、シンプルかつ柔軟なプラットフォーム上でつなぐことができます。電子的に作動するプッシュトゥクローズラッチは、客室内の遠隔アクセスを実現するシンプルかつ多機能なソリューションです。ラッチはドアやパネルの内側に取付けるため、最小限のスペースで設置可能な上、パネル外側からラッチが見えないため外観を損ないません。遠隔作動に向けサウスコは、R4-EM 電子ロータリーラッチのような、プッシュトゥクローズ式ラッチと電子アクセスコントローラを組み合わせた製品を提供しています。航空機への実装にあたっては、既存の制御システムへの統合、もしくはサウスコが提供するシステムの導入など、柔軟な選択肢があります。

電子式のロック機構は、物理的な機械式ラッチに電子インテリジェンスを付加し、一体化した効率性の高いセキュリティソリュションで、航空機客室のアクセス性と制御管理性を向上します。従来の物理的なロックシステムに電子的なインテリジェンス機能を搭載した電子アクセスは、照明やアラームなどの補助設備の制御や、機内の立入制限エリアへのアクセスを追跡・監視し、記録データを管理するロジックを組み込むことができます。

サウスコの電子アクセスソリューションを飛行機の制御システムとネットワークで接続することにより、さまざまな内装設備の安全性を確保することができます。

• 乗客が頭上の荷物入れを開けたり、トイレに行ったりすることができる時間を乗務員がコントロールすることができます。
• 酸素マスクなどの救命設備へのアクセスを防ぎ、鍵のかかった状態で定位置に格納します。
• 省スペースや省電力が実現されるため、航空機の飛行に伴う資源の消費の削減に貢献します。

安全・セキュリティ

電子アクセスシステムには、離陸、地上走行および着陸時または乱気流時に、設備の安全性を確保する安全機能も備わっています。ネットワーク上の電子ロック機構による遠隔アクセス制御を活用することで、乗務員は乗客が頭上の荷物入れを開けたり、化粧室やその他の設備などへのアクセスをギャレー（機内厨房）にいながら制御することができます。

サウスコの電子アクセスソリューションは、機械式のアクセスラッチングに電子インテリジェンスを搭載し、アクセスコントロールを強化します。

電子アクセスシステムには、離陸、地上走行および着陸時または乱気流時に、設備の安全性を確保する安全機能も備わっています。ネットワーク上の電子ロック機構による遠隔アクセス制御を活用することで、乗務員は乗客が頭上の荷物入れを開けたり、化粧室やその他の設備などへのアクセスをギャレー（機内厨房）にいながら制御することができます。このように信頼性の高いラッチとその制御が活用できる例
には、酸素マスクや救命胴衣などの救命具のアクセス制御があります。通常の飛行中は定位置に格納し、緊急時に使用が必要な時のみ電子ロックを解除することができます。

軽量化による効率

軽量化が最重要課題である新しい航空機の設計においては、機能性と燃費の向上を実現するため内装設備にも軽量材料を導入する必要に迫られています。機体全体の効率性向上には、省エネ性もまた設計上の重要な要素です。

駆動にギアモーターを採用したサウスコの R4-EMは、高負荷の重量物に対し比較的低速で大きな力を加える性能を持つため、飛行中の頭上の荷物入れの固定など大きな力が必要な用途に適しています。

コストの観点からも、ギアモーターはソレノイドよりも高い効率性を発揮します。常に通電が必要なソレノイドシステムの電力消費は、長期的に運用コストを押し上げる要因となります。ギアで作動する電子ロックは、わずかな電力消費で大きな力を生み出すので、1回の飛行当たりの全体運用コストを削減することができます。R4-EMによる省電力化は、発電設備の小型軽量化を可能にし、また節減した電力を照明や可動式座席、ギャレー設備など、航空機の他の設備に振り分けることができます。

RTCA の規格に準拠

サウスコの電子アクセスソリューションは、RTCA（米国 航空機搭載機器規格）が定めた規格に適合しています。

• DO-160 規格 航空機搭載機器の環境条件および試験手順–航空機搭載システムのアビオニクス電子ハードウェア設計に対する試験条件
• DO-178B 規格 航空機搭載システムおよび機器の認証におけるソフトウェアに関する考慮事項 - 設計ソフトウェアの飛行環境における信頼性能

まとめ

よりスマートな新技術や革新的な軽量材料の開発が進む中で、航空機設計においてもこれらの活用が重要な要件となります。軽量かつ効率的で、柔軟に航空機制御システムとの統合が可能な電子アクセスソリューションは、乗降口のパネル、

https://southco.com/ja_jp_int/latches/electronic-access-locking-solutions